日々の診療⑧

生まれて1ヶ月もたたない子牛が死にそう。

そう言われて急いで往診に向かった。

 

行ったらかすかに生きている程度。

8割位死んでいる状態。

下痢もして脱水があるが一番の問題は。

 

体がものすごく冷たいのだ。

水銀体温計の一番下からまったく動いてくれなかった。

おそらく30℃程。

平熱が39℃程なのでかなり異常なことだ。

 

こんなとき。

一番いいのは温かいお湯にいれることだ。

農家さんによっては簡易風呂(プール)があって、そこに40℃くらいのお湯を入れて体温を上げてあげる。これで復活する場合もある。

 

今回の農家さんにはそのようなものはなく、温かい点滴5L程と薬を入れて、毛布や湯たんぽでできるだけ温めてあげるよう伝えた。

 

冬になると弱った子牛が一気にこのようになることがある。

もしくは、夜中にお産があり、生まれた子牛が寒さで・・・ということも。

 

今日は朝7時で-10℃。

北海道の冬は厳しい。