2020-12-01から1ヶ月間の記事一覧

日々の診療⑨

牛の妊娠期間は約280日だが、それより早く生まれることもある。 どれくらいなら早く生まれてしまっても子牛は生きていけるのだろうか? 今日診療したのは、立てなくなってしまった妊娠牛。 分娩予定が1月頭。 まだ3週間以上予定より早い。 分娩誘起すれば、…

日々の診療⑧

生まれて1ヶ月もたたない子牛が死にそう。 そう言われて急いで往診に向かった。 行ったらかすかに生きている程度。 8割位死んでいる状態。 下痢もして脱水があるが一番の問題は。 体がものすごく冷たいのだ。 水銀体温計の一番下からまったく動いてくれなか…

日々の診療⑦

前回抗生剤を使うと一定の時間牛乳や肉が出荷できなくなる話をした。 この前、分娩したあと餌を食べない牛を治療した。 ケトーシスや乳熱(分娩前後の低Ca)に加えて産道が激しく損傷していた。 かんたんに言うと、外陰部から膣に手を入れると、膣壁が裂けま…

日々の診療⑥

調子が悪い牛がいるとき。 獣医は治療する。 治療して良くなる牛もいれば、餌を食べない、乳量が上がってこない牛もいる。 そのときどうするか。 さらにながーく治療する場合、とりあえず1回治療をやめて様子をみるなどもあるが、肉として出荷するという場合…

牛とは②

前言ったように、普段私が立ち入る牛舎にいるのはほぼメス牛である。 彼女たち。 実はしっかりとした女世界で生きているのだ。 彼女たちは群で、むれとして生活する。 そのむれの順位を確認するために採食を利用する。 早く食べれる牛はボスであると、遅くし…