繁殖⑥

続いて黄体の疾患。

 

【黄体遺残】

妊娠していないにもかかわらず、黄体が異常に長く存在し、その機能を発揮する状態。

 

これの何が問題かというと、黄体はプロジェステロンを分泌するために発情が起きないのである。発情が来なければ授精ができない。

 

原因は明らかでないが、子宮内の異物や、子宮内膜炎などによる子宮由来の黄体退行因子の産生や放出が阻害されていると考えられる。

 

黄体を退行させるため、治療はPGF2α製剤を投与する。

これにより、数日以内に発情が起こり排卵する。

 

 

現場で卵巣疾患のほとんどは【黄体遺残】【卵巣静止】【卵胞嚢腫】である。

これらを直腸検査で手により判断し、治療薬を注射する。