蹄病②

跛行(びっこをひくこと)について教科書によると

 

跛行牛の95%は乳用牛である(和牛は5%)

・症例の80%は蹄病である(関節炎など蹄以外の跛行は20%)

・蹄病の80%は後肢に起こる(前肢は20%)

・蹄病の50%は蹄角質の疾病で、50%は趾皮膚炎がほとんどを占める皮膚疾患である

・蹄角質病変の70%は外蹄に起こる

 

と書かれている。

 

これは、臨床をやっていてそうだなと体感できる。

 

和牛で蹄を診ることはほとんどない。

跛行のほとんどは蹄による。もちろん蹄と関節炎の併発はある。

圧倒的に後肢が多い。

蹄底が悪いのと皮膚病(疣)は、蹄底のほうが少し多い気もするが、疣状皮膚炎もたくさんある。農家さんによりけりもある。

内蹄も多々あるが外蹄のが多い。

 

さらに追加すると、蹄尖(つま先の方)よりも蹄球接合部(かかとに近い方)のほうが多い。

 

これをふまえると、蹄の治療でどこが悪いかいまいちわからないなら、後ろ足の外蹄の蹄球接合部を狙えば病変がみつかるかもしれないということだ。

 

実際は、蹄鉗子というもので蹄を挟んで、その反応で痛いところをさぐるため、大抵はわかる。