子牛の下痢②

生まれて何日目の下痢かによって、どの菌、ウイルスかなど多少推測できる。

 

生まれて1~3日程度(1週間以内)で下痢になったときは要注意。
大腸菌が疑われるからだ。
激しい水様性下痢もしくは混血の悪臭下痢、元気衰退、脱水、低体温、心拍徐脈などの症状がでて、5-25%程で死亡する。

下痢になるということは便にたくさんの水分が含まれるということ。
それはなぜか。

便の水分調整は腸で行われる。
調整は腸で水分を吸収するか、逆に分泌する(水分を出す)かだ。
このバランスが崩れると下痢となる。

大腸菌は「分泌性下痢」を引き起こす。
つまり、菌体外毒素というのを出して、それが腸管の腺窩というところに作用して、体液の分泌を促進して下痢が起こる。

 

大腸菌グラム陰性菌なので、それに効く抗生剤を注射する。

私の診療所ならカナマイシンやマルボシルなど。