FUCTFULNESS (ハンス・ロスリング著) ①

世界の情勢をありのままに書いた一冊。

正確に言うと、世界中のひとが、いかに悲観的にとらえてしまっているかを。

 

冒頭に世界情勢についての3択クイズ12問がある。

世界中の人々の平均正解数は2問。

チンパンジーにあてずっぽに答えてもらっても4問なのに。

なぜチンパンジー以下なのか。

 

なぜ世界中の人の認識が間違っているのか?

アップデートの不足と考えたがそうではなかった。

 

世界の低所得者は何%ほどか?

正解は9%だ。しかもその人たちの多くは貧困ではなく普通に生活している。

60%の女児は初等教育を受けている。

 

人口は1800年には10憶人、1930年には20憶人、そして2020年には80憶人ほどの人口に増えてしまった。これからさらに増えて地球は大丈夫なのか?

学者によると、2100年には110憶人程になるが、そのあたりで横ばいになるようだ。しかも、増えるのは子供の数ではなく、大人の数だという。

発展途上国では女性一人当たりの子供の数は多いが、これは子供たちの多くが貧困で死んでしまうためである。彼女らにとって子供は労働力であるため、一人もいなくなってしまうと困るのだ。

日本を含め、いま豊かな国の人たちもずっと前までさかのぼればそうだった。しかし、なぜその国々の女性ひとりあたりの子供の数の世界平均が2.5人ほどのなったのか?それは生まれた子供たちが非常に高い確率で死ぬことなく大人に成長できるからだ。これからさらに貧困がなくなれば、自然と生まれる子供の数も減ってきて今の数以上に増えることはないだろうと考えられ、医療や環境の発展により大人の死亡率が下がり大人が増えると考えられる。