子牛のへそ②

前に子牛のへその話をした続編。

 

へそが腫れたときにまず考えるのは、おなかの筋肉に穴が開いた状態のヘルニアがあるかどうか。

 

もしヘルニアがあった場合、腹腔内にあるはずの腸がへそのふくらみのなかに落ちた状態になっているかもしれない。へその腫れの中身が何かを調べるために針を刺してみることがあるが、ヘルニアだと腸を刺す危険がある。そのため、超音波検査により診断するのがよい。

 

もしヘルニアがなくても、もともと臍帯にあった臍動脈×2、臍静脈、尿膜管の4本が腹腔内とつながり、へその腫れの膿が腹腔内に波及して、臍静脈の先にある肝臓や尿膜管の先にある膀胱が化膿しているかもしれない。

 

ただ、このようなへその腫れというのは、食欲が落ちてきた、発育不良などの一般状態の低下がなければあまり気にしなくてもよいのかもしれない。食欲旺盛、元気、体格も月齢並だけどへそが腫れていますというのは、大きくなるにつれてへそもあまり目立たなくなることも多い。多くは生まれてまだそう経たないときに元気、食欲がなくへそに異常があり手術をしましょうとなることが多いと思う。

 

一般状態が悪くないのであれば、とりあえず1週間ほど抗生剤を使ってみて反応をみるのがよいかもしれない。